毎日新聞の書評 

気になる本。

  • 光文社古典新訳文庫
  • 『祖先の物語ド−キンスの生命史』上下
  • 『ウソ読みで引ける難読語辞典』

日本のアニメが、アメリカで変形されてしまうところも、興味ぶかい。『宇宙戦艦ヤマト』からは、日本色、あるいは大和魂がほぼ一掃された。重厚かつ荘重なデスラー総統の声も、“オカマ言葉”にふきかえられている。

ひどいな。ちょっとだけ見てみたい気もするけど。

「毎日母さん」

今週の「毎日母さん」(毎日新聞連載)のこと。
作者(?)は計算が苦手だといふ話で「69×9は?」「ええと、700弱」といふやうなやりとりがあるけど、700弱といふのは(その場しのぎの答としては)立派なものだと思ふ。「69×9=(70-1)(10-1)<700」だと、ぱっと理解したといふことなのだから。

これは假名遣ひ(假名の遣ひ方)と假名使ひ(正假名の使ひ手)の兩方の意味を持たせたかつたので、區別しやすいやう敢て別々にしてゐました。しかし使ひ手だつたら「遣ひ手」でもいゝではないかと言はれさうですが。

やっぱりさうだったのか。
関連。

電子テキストにしたい本

  • 山田孝雄『国語の中に於ける漢字の研究 』
  • 『齋藤緑雨全集 巻三』(「三人冗語」のみ)

この二つをスキャンだけした。ぼちぼちテキスト化しよう。(山田孝雄はまだ著作権が切れてゐない)

『広益俗説弁続編』(平凡社東洋文庫)

2005年初版。
取上げてゐる俗説がそれほど興味の持てないものだったので、あまり面白く感じなかった。

  • 仏を信ずる者を斬に、腕すくんでうつことあたはず、鉄砲にてうつにもあたらずといふは、仏法にはあらず、幻術なり。(p68)

新村出・柊源一『吉利支丹文学集』(平凡社東洋文庫)

1993年初版。朝日新聞社『日本古典全書』の一冊(1960)の復刊。新字正かな。
1は「こんてむつむん地」(「キリストに倣ひて」の訳)。名訳とのことで確かにいい文章だと思ふけど、やはり宗教書はいまひとつ興味が持てない。2は「どちりなきりしたん」(教義書)と「イソポのハブラス」(イソップ寓話)。

「娯奇わ逝けねェよ」とか買い手も剃れ鳴りに通時るかも

「言葉はコミュニケイションの手段である」と云ふ言語觀の人が、言葉の誤用について然々述べるのは如何云ふ事なのだらう。言葉がコミュニケイションの手段であるなら、「傳れば正しい」「傳らなければ謬り」と云ふ二分化以外で、國語の正しさを論ずる事は出來なくなる。さう云ふ言語觀を持つてゐる人が誤用を直せとか正せとか言つたりするのは矛盾。

それへの反応。

例えば拘るのとらえ方云々は人次第でしょうけど , 今日を強と書いたり Windows を wundous と書いたりするのはあからさまな間違いでしょう , そして誤りは感染します ,だからその愚かな情報が感染するのがいやなので , 言葉の価値観云々じゃあねェよ ,

愚かなとかいやなのでとかは、どう見ても価値観です。本当にryとか言ってみたい。
これは屁理窟だけども、今日の誤記で、wundousWindowsの誤記だと分るのだから、曲りなりにもコミュニケイションは成立ってゐるとも言へる。だから誤記についてその愚かな情報が感染するのがいやといふのは、「傳れば正しい」「傳らなければ謬り」と云ふ二分化以外の基準によらければ(本当は)言へないことだらう。