「正かな入門」のためのメモ(2)

「ゐ」と「い」の使い分け

本当は「ひ」も加へるべきだけども。
「とにかく正仮名をきっちり覚えたい」といふのでない限りは、取り敢へずは「ゐる(居る)」「くらゐ(位、そのくらゐ、これぐらゐ)」を覚えればなんとかなりさうだ。大多数が「ひ」で、「い」は音便とか形容詞の語尾。
いくらか具体的に挙げてみる。

  • 1.ともかく「ゐ」を覚える
    • 「ゐる(居る)」、その系統の語「位」「芝居」など
    • 用ゐる、率ゐる、参る(これは仮名で書かないか)
    • 井戸、猪、田舎、藍・紅、藺草、紫陽花(これらはまづ仮名では書かないだらうが)
    • 「せゐ(所為)」は字音語なので守る人もさうでない人もゐる。
  • 2.「い」を覚える
    • 「白い」など形容詞
    • 老いる・悔いる・報いる
    • 「書いて」など音便
    • 「あるいは」
    • たぶんこの他は仮名で書くことが少ない。
  • 3.その他大多数は「ひ」

「正かな速習法」は既に多く書かれてるので、こんな特徴のないことしか書けないもんだな。仕方ない。