山田俊雄」で検索してたどりついた。
「2000年10月13日(金)」の項。古辞書にある「歩行」について。


この箇所を山田俊雄先生は、岩波新古典大系『庭訓徃來・句双紙』の補注41で、「また某氏蔵の旧注古写本には「歩行 或説ニ馬ニノルベキガ、アヨム心也。又、見物ノ時、面カクスモホカウト云フ。歩行ト書也、此字也」とあって、「歩行」がこの文脈では、恐らく、ただ「徒歩で行く」のみでなく、いわゆる「微行」の意を有していたことが明らかである。現代方言に「頬被り」を「ホツコカブリ」「ホウコウカブリ」などという語形でいうことがあるのも、ここに関連するであろう。」と述べておられることは、正に国語学研究の語史にとって示唆に富んだ推考といえよう。