福田氏データ支援

いづれ呉智英の文章。
『読書家の新技術』。第三部のブックガイドで『現代人は愛しうるか』の訳者として触れてゐる。三行程度。「福田は「右翼」だが、低俗な三流右翼などとははっきり違ふ水準にゐる。福田に勝つためにも読んでおいた方がいい。もちろん三流左翼に勝つためにも」(大意)。
『ゴーマニズムとは何か』。「序 言論の無効な時代にゴーマニズム」で、
言論の有効性について論じる際に福田の「言論は虚しい」といふ言葉に言及。四行程度。「あれほど舌鋒鋭く進歩的文化人の欺瞞と戦後思想の虚妄を批判し得た福田にして、なほこの言葉があったのだ。言論は本質的に有効ではないのかも知れない」(大意)。
『危険な思想家』第一章の二「異物と孤独」でオウムを論じる際に「一匹と九十九匹と」に言及。二ページほど。「正字と文学について、この半世紀、情けないことにこれを超えるものを我々は持っていない」と高く評価し、宗教を論じるにも有効であることを言ってゐる。