表記

MSN-Mainichi INTERACTIVE 余録(8月22日)
記事の中で鶴田浩二56(昭和31)年8月5日に出した手紙が引用されてゐて、一部正かな表記がある。
日石との決勝戦が今終わったところです。何か一言貴君にお祝ひを述べなければ、何か大切なものを失ってしまふやうな気持ちにかられ、この書筆を認(したた)めてゐるわけです
次の引用部分では新かな(と同じ)表記になってゐる。
貴君の態度は実に立派だった。おそらく私が野球をたしなみ野球を愛し、野球に情熱を持つ限り貴君のあのひたむきな姿は忘れないでしょう
昭和31年なのに一部は正かな表記なのは、文筆家ではないから新かな・旧かななどと意識せず、自分が覚えてゐる通りに書いたためだらうか。
やはり仮名づかひと一言にいっても、間違へやすいものとさうでもないものとがあるので、このやうに表記が不統一になったのだらう。